HEAVEN   国府弘子&天野清継
  
p.国府弘子 acg.天野清継 sax. fl. ds. elb. 他
    Recording 1993
     ★★★★★
  
  国府弘子のピアノと天野清継のアコースチックギターの新緑を想わせるような、爽やかで、都会的な明るさを感じさせるアルバム。国府弘子は、普段のアルバムよりは、ジャッジーな感覚で弾いているが、メロディーの美しさを随所に散りばめている。後半になると、サックスなどが活躍して、現代的なフュージョン風な音楽になるが、曲のみずみずしさは変わらない。ハートフルなピアノとギターの掛け合いもあって、実に心温まるアルバムである。終曲のエチュードは、国府弘子のモーツアルトのような美しい変奏曲である。








      ピラミッド  日野皓正
  cor.Terumasa Hino key. b. ds. sax. 他 
      Recirding 1882
      ★★★★★
 
 
日本の天才トランペッター日野皓正の、1980年代のフュージョン・テイストの傑作のアルバム。ハッピーなリズム感と、都会の夜の蜃気楼を想わせるようなエレクトリックな表現など、現代感覚あふれた質の高い音楽性を感じさせる。
 
また、コルネットの高音部の輝かしいスピード感、中音部のふくらんだ音のスローな歌心、また、楽器の音の擬音化など、コルネットの楽器の性能を極めている。No.6のSUNFIELDSは、ゴスペル・タッチの美しくハートフルなバラードで、心温かな希望に満ちた名曲である。







    Basie in London
       p.count basie  Count basie Orchestra
       Recording 1956
       ★★★★★
  
 このアルバムは、北欧で大成功を収めたライヴ録音である。盛大な拍手と歓声により、その人気がいかに高かったがわかる。とにかく明るいリズム感でノリに乗っている。雰囲気をいえば、花火が上がり、アドバルーンが立ち、遊園地の野外ステージで、5月の澄んだ水色の空の中で、お祭り騒ぎのように演奏しているような感じであろうか。
 
カウント・ベイシーの弾んだピアノに率いられて、楽団全体の合奏と、トランペット、サックス、クラリネット、フルートなどの実に心にくいアドリブが見事に融け合って、絶妙なアンサンブルを醸し出している。楽器の奏者が、皆一流のビバップするジャズメンということがいえよう。その弾んだ軽い陽気さは、春霞のようにふわふわして、聞いている者も、ふわふわして心が軽くなって行くようである。

No.14のUNTITLEDは、カウント・ベイシーのピアノで始まる可憐なメロディーと合奏の強烈な迫力とが対照的でカウント・ベイシーのアンサンブルの魅力の一端を示している。



    Saxophone Colossus  SONNY ROLLINS  
 
 ts.Sonny Rollins p. b. ds.
       Recorging 1956
       ★★★★★

  いうまでもなく、ジャズの不滅の名盤といわれるものである。ソニー・ロリンズ26歳の時の録音である。ジャズのアドリブを堪能できる素晴らしいアルバムである。

No.1のST.THOMASは、ソニー・ロリンズの作の名曲で、ジャズのレパートリーのスタンダードになっている。明るく開放的な曲で、ソニーの故郷である西インド諸島の陽気な民謡が題材になっている。メロディーの後のアドリブは、さすがである。

No.2の"You Dont Know What Love Is"は、懐の深いバラードである。内面的な深い苦悩を感じさせるが、ソニーは、ジャズメンらしく、淡々と吹いて、終わらしている。

No.3のSTRODE RODEは、ソニーが研鑽にいそしんだシカゴの街に捧げられた曲ある。この曲こそ、ジャズのアドリブの究極を示している。シカゴの街に車が行き交うようなスピード感が素晴らしい。冒頭の3連符のようなサックスが、縦横無尽に現れては消えていく。過去の苦悩の日々が消えていく姿を現したのだろうか。

No.4のMORITATも人気のある曲である。原曲はドイツのミュージカルである。初めに親しみやすいメロディーが現れるが、段々と深いアドリブの世界に入っていく。ソニー・ロリンズらしく、開放的で軽い雰囲気を失わない。



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